《睡眠負債》睡眠時間の不足は溜まっていくのを知っていますか?

私たちには、人それぞれに1日に必要な睡眠時間があります。

毎日の睡眠が必要な時間よりも短いと、その睡眠不足は徐々に溜まっていきます。その蓄積した睡眠不足のことを、「睡眠負債(Sleep Debt)」といいます。お金の負債と同じで、睡眠負債もいつか返済しなければならないためそう呼ばれています。負債額が大きければ大きいほど、それだけ危険な影響も増大していきます。

基本的に、睡眠は縮めることができないものです。つまり、8時間の睡眠が必要な人が、ある晩5時間しか眠らなかった場合、次の晩に不足している3時間を足して11時間寝ないと、一日を快調に過ごすことはできないのです。

睡眠負債は、少しずつ蓄積していきます。8時間の睡眠が必要な人が、平日は6時間しか眠れないとすると、2時間×5日で10時間の睡眠負債を抱え込むことになります。たとえ土曜日に昼まで寝たとしても、それだけでは足りません。ただし、計算上は午後5時まで眠らないと負債は消えないものの、体内の覚醒メカニズムによって、普通はそこまで寝ていられません。

私たちが起きているあいだ、睡眠負債はずっと増え続けています。睡眠時間が足りない日々が続いたり、眠りが頻繁に中断されたりしたとき、睡眠負債は解消しきれないまま翌日に持ち越されていきます。

しかし睡眠負債は、いまどのくらいなのかを本人が正確に知るのが難しいものでもあります。外からの刺激や興奮、激しい運動によって、眠気やだるさが薄らぐことがあるからです。だから眠気やだるさを少しでも感じたら、睡眠負債がたまっている徴候だと思って、すぐに警戒しなければならないのです。

若くて健康な大人の場合、25時間ぐらいまでの睡眠負債なら、そのままずっと持ち越していても深刻な影響はありません。むしろ睡眠負債が10〜20時間はないと、夜寝床に入って8〜9時間ぐっすり眠ることは難しいのです。

反対に睡眠負債が溜まって50時間に近づくと、ぼんやりして普通の活動はできなくなってしまいます。覚えておかなければならないのは、眠気は何の前触れもなく、瞬時にして眠りに姿を変えることです。まぶたが重いと思ったら、数秒もたたないうちに眠りが襲ってきます。

眠りによる危機的な状況を未然に防ぐためには、普段から睡眠負債をなるべく少なくしておくよう努力することです。この先に十分眠れないと分かっていたら、あらかじめ余分に睡眠を取っておくとよいでしょう。ただし睡眠負債はゼロになれば終わりで、それより少なくなることはないので、いくら長く寝ても「寝だめ」はできません。

長時間のドライブをする人は、出発するまでになるべく睡眠負債を減らしておきます。もし可能なら、体内時計による覚醒の働きかけが一番活発になる時間帯に運転するように計画を立てます。そして何より、少しでもだるさを感じたら、ただちに運転を中断する決意が必要です。

眠気の感じ方を左右するのは、持ち越している睡眠負債と、体内時計による覚醒の働きかけ、それに外からの刺激です。ただし睡眠負債がふくれあがっていると、体内時計による覚醒がいくら最高潮のときでも眠気は襲ってきます。そうなったらただちに安全な場所に車を止めて、15〜30分程度の仮眠をしましょう。コーヒーが目覚ましになるのは、睡眠負債が少ないときだけです。

Dream Essentialsのアイマスク

快適に眠るために、長時間の使用でもズレず痛くなりにくいようデザインされている、
米国の人気ブランド
Dream Essentialsの
アイマスクをおすすめします。