《創造力と睡眠》睡眠不足を解消してクリエイティブな脳を取り戻そう

おだやかな睡眠は、脳のなかにポジティブな感情を呼び起こします。

逆に睡眠が不足しているときは、何もかも不愉快で、怒りっぽくなり、不満ばかり感じてしまいます。頭痛や腹痛、関節痛や筋肉痛といった身体の不調も現れてきます。徹夜をしたことがある人なら、誰でも経験したことがあるのではないでしょうか。

私たちは、けっこうな量の睡眠負債を背負って日々生活しています。そうとは知らずにイライラを抱えて歩き回っているのと同じなのです。

でも睡眠負債さえ減らすことができれば、私たちはもっと明るい気分になり、活力に満ちた毎日を送れるはずなのです。眠りは、私たちが本来持っている活力を解き放つ役割を持っています。

ところが、むしろ私たちは睡眠を削れば生産性が上がるし、成功するためには惰眠をむさぼってなどいられないと思い込んでいます。たしかにこのやり方でも、短期的には成果をあげることができると思います。

しかし睡眠をケチると頭の切れは悪くなり、長い目で見て安定した実績を積むことはできません。

いろいろな人の創造的な思考プロセスを詳しく観察すると、そこにはいくつかの共通項を見いだすことができます。知の領域に精通していることはもちろんですが、加えてそこには積極的な意欲も必要です。

その意欲が保たれるかどうかは、創造的な活動を楽しめるか否かにかかっています。創造的な人は共通して高い意欲を持っています。眠りが足りていると、意欲のレベルは間違いなく上がります。また、創造的な作業に耐えられるだけの知的持久力も付きます。

短い間なら、寝不足でも気持ちを奮い立たせてがんばれるかもしれませんが、すぐに眠気が襲ってくるでしょう。やはり創造的な作業に必要な意欲レベルは、適切な眠りという支えがないと維持できないのです。